無事!宮崎県えびの市での行方不明者捜索の報告

宮崎県えびの市の「えびの高原」で平成23年9月25日(日)から消息が分からなくなっていた、福岡県の男性(28歳・一人で自転車旅行中)の捜索を、26日(月)にえびの署から依頼され、27日(水)出動しました。
出動したのは、ハンドラー7名と救助犬7頭(モネ・アン・メロン・ジャム・リョウマ・
ルナ・かんな)でした。

えびの高原にある「エコミュージアムセンター」にAM7:30に集合でしたが、
全員AM7:00前には集合し、それぞれの犬達の排便を済ませ、早々と捜索の準備に取りかかりました。
27日朝のえびの高原の気温は15℃くらいで、時々小雨が降り、風も強く、体感温度は更に低く感じましたが、ハンドラーそれぞれが山の天候を考えて準備してきているようでした。


        ~集合~                 ~準備~

AM8:00過ぎに、警察・消防・消防団・地元の山岳会が参加しての全体会議があり、26日までの状況報告や目撃情報の報告がありました。
最後の目撃情報となった場所にポイントをおいて、「不動池」からの「甑岳」登山道と、県営露天風呂からの「甑岳」登山道、及び滑落しそうな沢を、AM8:30過ぎから捜索開始しました。


     ~朝の全体会議~      ~模型を見ながら捜索場所を確認~

~遭難者の自転車が置いてあった
                            エコミュージアムセンター~

気温は低く、風は一定ではありませんでしたが、犬達には良い条件のもとでのスタートでした。捜索開始から1時間も経たない頃に、警察・消防・消防団の後方隊が追いついてきました。救助犬の前に進まないで欲しいこと、救助犬と十分間隔を開けて後方から歩いて欲しいことを伝え、高原の中を捜索していきました。
登山道を中心に、横道にそれてみたり、沢があればそこを登ってみたり下ってみたりしましたが、反応は無し。他の場所を捜索していたメンバーからの連絡からも今の所反応なしとの事でした。
「甑岳」の上りがきつくなる頃に霧が発生し、辺り一面が真っ白になり、数メートル先が見えなくなりましたが、救助犬の動きには影響なく、意欲的な動きを見せていました。


       ~甑岳登山道を捜索するかんな号~

AM11:00前に「甑岳」山頂に到着しました。情報交換をし休憩をとった後、再度登山道を中心に捜索を開始しました。いっこうに霧は晴れませんでした。


    ~甑岳山頂で情報交換するルナ号とかんな号~

PM12:50までにはそれぞれの午前中の捜索が終わり捜索報告を行った後、昼食と休憩をとりました。

PM13:15頃から午後の全体会議があり、状況報告と捜索場所の検討が行われました。午後からは「不動池」「六観音御池」「白紫池」周辺と、「甑岳」南東側に
ある谷を、それぞれ分かれて、PM14:00過ぎより捜索開始しました。
池方面での捜索では全く反応はありませんでした。

するとPM15:00過ぎ、6キロ程離れた場所で遭難していた男性を無事発見・保護したと一報が入りました。PM15:30過ぎに捜索を中止し、PM17:00過ぎに解散となりました。男性に目立った外傷はなく、山道で迷ったとの事でした。
関係機関の皆様から救助犬の活動に対して、惜しみない労いの言葉を頂きました。                     

                        報告は開田訓練部長と松田さんより