SOCT第3号!

平成23年3月29日・30日の2日間において、佐賀のリアン号がSOCTの試験
に挑みました。
SOCTとは、(Special  Operations Capable  Team)の略で、九州救助犬協会は平成21年度よりこの特別認定試験を実施することになりました。

これまでに、2頭の救助犬(沖縄と、熊本のそれぞれに1頭ずつ)が、
SOCTの認定を受けていました。

【SOCTについて】
 

 1・SOCTの受験資格(1から4のすべてを満たすことを条件とする。)
    指導士(受験者)は当協会の会員であること
    指導士は実働経験2回以上であること
    受験する犬は、受験日に2歳以上であること
    当協会の認定試験【服従・瓦礫捜索・原野(平地)捜索】のすべてにおいて
Aランクを取得した犬であること(AAA)
 
2・SOCTの受験科目
    自殺企図者捜索
所要時間1時間以内で、死体臭(早期)として想定した類似臭を捜索対象
とする。
    認知症行方不明者捜索
所要時間2時間以内で、認知症の行方不明者と想定したヘルパー1名を
捜索対象とする。
    登山行方不明者捜索
所要時間3時間以内で、山中での行方不明者として想定したヘルパー1名を捜索対象とする。
 
*試験においては、捜索開始前のわずかな時間に審査員から捜索に必要な
 情報収集をすること。
*上記3科目全てを合格した犬に九州救助犬協会の永久認定の救助犬として、
認定書を付与する。                
                   (過去の記事を使用いたしました。)

試験はまず、認知症行方不明者捜索から開始されました。
所要時間は2時間!情報収集から、関係機関や家族への対応、そして現場での
アクシデントにも対応しながらの捜索でした。
とても難しかったですが、実動を思い出しながら色々な視点から考え、
焦らず捜索しました。ある場所で犬が勢いよく走り出しワンワンワン!見事発見!

次に、昼より自殺企図者捜索を行いました。
所要時間は1時間!風が少なく、微反応はあるものの決定的な反応ではありませんでした。そこでしばらく先へ進み捜索していましたが、もう一度引き返して再度微反応場所の反応を見ようと判断、引き返し、微反応場所へ向かっていると犬に大きな反応が!ニオイを寄せはじめ、発見しました。

そして次の日、登山行方不明者捜索を行いました。
AM8:00に人吉警察犬訓練所を出発し、車で白髪岳へ向かい、AM9:06に白髪岳登山道入り口に到着。
この日は霰が降った後で、地面は白くなり、とても寒かったです。
この捜索の所要時間は3時間!
途中で休憩を入れながら自分のペースで捜索しました。
ニオイをとると勢いよく走りだし、1点へとよせていきました。
鈴の音が止まり、、ワンワンワンワンワンワン!!!発見しました!

3科目全ての試験で発見することができ、合格する事ができました。

今回のSOCTの試験で、色々な事が見えました。
この経験を実動に生かしていきたいと思います。

 《29日の捜索画像です。》
 ~情報収集の様子~

 
 ~捜索の様子~
               

《30日の捜索画像です。》
~捜索前に登山者ノート記入~

 
         ~霰が残る白髪岳登山道入り口~

 
     ~捜索様子~          ~休憩中~